悲しみモニュメント

明治安田生命J1リーグ 第15節
ヴィッセル神戸 4-0 北海道コンサドーレ札幌
得点者:神/ウェリントン(9’、23’)、渡邉千真(55’、87’) 札/なし

よくわからないサッカーの世界大会による中断前の最後の試合。4月から続いたアホみたいな連戦も、ようやく終わりとなります。

ここまで11戦無敗の札幌も、勝っていい気持ちで締めくくりたいところでしたが、残念ながら敗戦。負けるだけならまだしも、メタクソにやられる結果となりました。ほろ苦どころかニガニガですよ。オレ、ゴーヤ、マルカジリ。

大黒柱であるポドルスキがいないヴィッセル神戸に対し、札幌はベストメンバー。前節スタメンだったジェイをベンチに置くことで、展開次第でどのようなオプションも取れることになるわけで、無敗記録更新に向けて万全の体制かと思われましたが、どっこい前半にウェリントンに2点を取られる苦しい展開となりました。

とはいえ2点差ならセレッソ大阪戦で追いついた実績がありますし、札幌は相手が疲れてきた後半に強いので、2点ならば逆転までは難しいとしても、追いつくくらいならなんとかなりそう…と思っていたのですが、その相手が疲れてくる前にさらにカウンターから失点。

そしてさらに悪いことは重なるもので、後半24分にキムミンテがイエロー2枚で退場し、その4分後にはさらに宮澤までもがイエロー2枚で退場。仙台戦で10人になった後に得点追いつき、「泣くと強いんだぞ」というのを証明した札幌さんですけど、さすがに9人でゴールを奪うのは至難の業ですし、ましてや3点差。これこそが「万策尽きた」というヤツですね。

万策尽きた人の図

11対9ってのは、得点を取るどころか守るのですら難儀する、そのくらい「試合が壊れる」人数差なので、宮澤にはもう少し慎重なプレイをして欲しかったところではあるのですけどね。2枚目のジャッジについては若干厳しい気もしましたけど、確かにスライディング自体はボールに行ってるものの、最初に足の裏を見せてる上に、結果的に相手の足を狩る形になってるので、かなり印象は悪かったと思います。

松尾一主審のジャッジが終始不安定だったのも事実ですが、中継で見てても「こりゃー出てもしょうがねぇな」という感じでしたし、そもそも軽率だった1枚目(妥当)をもらってなければ退場することもなかったわけなので…。

結局、終了間際にさらに1点を取られて0-4の大敗。アディショナルタイムを入れて20分くらいの時間を9人で戦ってたことを考えれば、この程度の失点で済んで良かったとも言えますが、コツコツと貯めてきた得失点差も一気に放出した上、順位も5位にまで落ちてしまいました。

まぁあれこれ言ってもいまさら仕方がないですが、ひょっとしたら、心のどこかに「これ終わったらしばらく休み」というスキがあったのかもしれませんね。ほら、スキーなんかでも怪我しやすいのは最後の1本とかいうじゃないですか。意識せずとも気が緩んでしまったりするもんなんですよね。実際、かなりの大怪我しましたし。ボロボロですよ。大出血ですよ。

なお、ここまでの試合で負けたアウェイ戦は広島と神戸。セレッソ大阪とのアウェイ戦では引き分けましたので、きっとヤンマースタジアムとノエビアスタジアムとの間あたりに「ええとこなし前線」が存在するのではないかと思います。サガン鳥栖戦もジュリーニョの暴発で勝ちはしましたけど、全体としてはかなり劣勢でしたしね。

これで神戸アウェイでの通算成績は、2勝5敗3分となりました(リーグ戦)。最後に勝ったのは2006年(当時J2)ですから、干支が一回りする前ですよ。泣いてどうなるのかって言われても、泣きたい気分ですよ。この理論で行くと長崎戦が今日も雨だったりしそうですよね。

それでも去年の「ええとこなし前線」が津軽海峡に設定されていたことを考えても、やっぱり確実に強くなっていますし、カシマスタジアムや味の素スタジアムで見せたパフォーマンスはたまたまではないと思いますから、こんな程度で自信を失ったりしてほしくはないですね。去年優勝した川崎フロンターレだって、磐田に5点取られて負けた試合もあったんですから。

その川崎との次節に、少なくともミンテ、宮澤、三好(契約の関係)の3人が出られないのは痛いですが、中断期間にこの3人がいない布陣をじっくり煮詰めることができるのは幸いですから、もう一度仕切り直してまたイキりましょう。