小野伸二加入に沸き立つコンサドーレ札幌ですが、ご存じの通り選手は移籍してきてもすぐに試合に出られるわけではなく、試合に出るためにはリーグ及び協会への「選手登録」が必要です。そしてこの登録を行える期間は、一部の例外を除いて年に2度の一定期間のみ。この登録可能期間を「窓」になぞらえて「移籍ウィンドー」と呼びます。このあたりは以前も書いたことがあると思いますが、これを年がら年中可能にしてしまうと、たとえば降格しそうだったり、、優勝争いから脱落しそうだったりなどの、若干切羽詰まり気味のチームが一発逆転を狙ってシーズン終盤で大補強、などといった「ずるいこと」がまかり通ってしまうため、こういうルールが存在します(たぶん)。
そんなわけで次の登録ウィンドーが開くのは7月中旬のため、小野伸二がコンサドーレの選手として試合に出場できるのは7月20日の札幌ドームでの大分トリニータ戦からとなりますが、当然それまでも試合はあるわけで、小野伸二の加入会見が行われた6月9日から現在まで3試合が行われ、前回書いたとおりアウェイ横浜FC戦が2-2の引き分け、その後ホーム連戦となったカターレ富山戦が2-1、FC岐阜戦が3-2と連勝を飾り、2勝1敗とまずまずの成績となっています。
結果だけ見れば決して悪くはないのですけど、内容はいずれもちょっとアレな感じの試合ばかりで、横浜FC戦ではいったん逆転しながら後半アディショナルタイムに追いつかれドロー、富山戦では前半で2点をリードしながらも、後半は最下位富山に押し込まれる展開が続き、パウロンがパウってPKを与えて失点、なんとか逃げ切ったもののよく富山の拙攻に助けられた感が強い試合で、岐阜戦ではこちらも2点をリードしておきながら追いつかれ、後半アディショナルタイムに交代出場したチョンソンフンのJリーグ初ゴールでギリギリのところ振り切ったという感じです。逃げ切ったと思ったらあっという間に追いつかれて、最後の最後で退治して終わるってありがちな怪談っぽいですよね。稲川淳二先生呼んできましょう。
もちろんそれでも勝ったことに文句をつける気もないのですが、試合の運び方などにいろいろ言いたいこともあるわけで。特に、自分たちからリズムを崩してしまってるようなところが多々見受けられるのは、この先上位...といっても正直ここから自動昇格圏内はほぼ不可能など思うので、せめてプレーオフ圏内というところになると思いますが、そこを狙うにしたってこんな戦い方してたら狙える者も狙えないと思うのですよね。
戦力的にこんなもんだろ、というのなら話は別ですけど、少なくとも去年の終盤ではできていたことができなくなっているのはどうしてなんだろうと思うじゃないですか。まぁ去年のサッカーだって実のところうっちーはシーズン後半戦にならないと調子が上がらないからとか、あるいは進撃の巨人のおかげと言ってしまえばそれまでかもしれませんけど、それでもチーム全体として、今期開幕当初はこんなもんではなかったと思うのですよね。
まぁ考えようによってはそんなしょぼい内容でも勝てたことを喜ぶべきなのかもしれませんけどね。サポーターってのは業が深い生き物ですから、勝っても負けても文句を言う(そしてお酒を飲む)生き物なんですよね。
ところで話は変わりますが、先日ベトナムの代表監督に就任した三浦俊也監督率いるベトナム代表が現地でミャンマー代表との初の親善試合を行い、去年札幌でプレイしたレ・コン・ビンのハットトリックなどで6-0の大勝を飾ったそうです。ベトナム代表は9月末から日本遠征を予定していると言われておりますが、その際は元札幌のコネクションを生かしてコンサドーレ札幌との親善試合なんかを是非行って欲しいですね。実現したらなんかいろいろ祭れそうじゃないですか。やっぱ祭りですよ。なんかしら祭っておけば間違いないって。