« 大凶 | メイン | 前を向いて歩こう »

2014年4月30日

ファンタジスタ

2014年J2第8節
コンサドーレ札幌 1-0 ザスパクサツ群馬
得点者:札幌/マエシュン
     群馬/なし

 勝ったり負けたりで波に乗ってるとは言えないけど調子が悪いというわけでもないコンサドーレ札幌は、ホームに戻ってザスパクサツ群馬と対戦。

 群馬は前節終了時点で17位と、7位の札幌から見てだいぶ開きがあるように見えますが、勝点では9と、勝点11の札幌と2しか違いがありません。というか5位京都サンガFCから17位群馬まで13チームが勝点3の差でひしめいているというだんご大家族なんですが、要するに1試合の結果で大幅な順位の変動が起こるということであり、まだシーズン序盤とはいえできるだけこの集団から遅れないようにしたいもの。

 しかしチームを取り巻く状況は決して芳しいものではなく、エース内村圭宏は肉離れで離脱中のほか、MF荒野拓馬も足底という厄介そうな箇所を負傷し約1ヶ月半、さらにはDF上原慎也も肉離れで全治は不明と、札幌恒例の肉を切らせて骨を断たない謝肉祭が始まったようです。やっぱり寒いからなんでしょうかね。そういえばうっちーも南上原も南方出身ですね。偶然でしょうけど。
 群馬もエース平繁やエデルといった札幌が苦手っぽいタイプの選手がケガで欠場と、決して万全な布陣でないのがこちらとしては救いでしょうか。
 まぁそんなわけでワントップには前節に引き続き、都倉賢こといくら賢選手が、南上原の代わりに開幕戦以来のスタメンとなる松本怜大が入りました。開幕からここまでスタメンを張ってきた砂川誠がベンチに回り、ここしばらくはベンチスタートだった菊岡拓朗が入りました。

 ここまでの札幌は成績はまずまずとしても、とにかく得点が少ないのが目立ちます。そもそもシュート数自体がえらい少ないのでさもありなんといった感じなのですが、今のところ守備陣の奮闘で勝点は拾えてはいますけど、全ての試合で無失点に抑えるなんてどだい無茶な話ですからね。GKイホスンはケガによる2年のブランクを感じさせないパフォーマンスを見せていますし、彼が出場できないとしても金山隼樹がいるのは心強い(とはいえガチ勝負の場が多くないのはちょっと心配ですが)ですけど、サッカーは運のスポーツですからね。どんなに頑張って守ったとしても運が悪ければ失点することはありますし、相手をほめるしかないゴールもあるわけで、ゼロリスクなんてどだい無茶な話ってことですよ。
 ならばやっぱり1試合1点くらいしか取れないというのは勝点を取りこぼす遠因にもなりかねないですし、J1に上がってからのことを考えると、もうバラ色の未来(※血のような赤)しか見えません。

 しかし、試合は開始から得点の予感がほとんどしない展開。草津...いや群馬がだいぶ引いていたのはあるにせよ、そこをどうこじ開けるのかという方策がない感じ。通っぽく言うとメソッドがナッシング(余計アホっぽくなった)。
 というか、前節同様とっくんそういう選手じゃないのに裏に蹴ったりポストやらせたりしてうまくいくわけないですよね。群馬(当時草津)で23点だか73点だか取った時も(うちもやられましたけど)そんな感じではなかったような。
 そんなわけで攻撃の手詰まり感が漂う札幌、前節に引き続き19番石井謙伍の不在も響いて、ほとんど見るべきチャンスはなし。うっちー砂さんのホットラインがないだけでこんなにゆるふわなチームになるなんて、ステキ! まるでファンタジーの世界みたい!
 
 スコアレスで折り返した後半も、やはり前半同様のファンタジーサッカーが展開されます。しかし、ファンタジー世界ではやはりファンタジーの住人が活躍するのでしょうか。前半、あり得ないボール処理でボールを奪われて大ピンチを作り出した「ザ・ファンタジスタ」ことパウロンが、飛んできたボールを思い切りファンタジックヘッドでクリアを敢行。まるで親の仇と言わんばかりの勢いで叩きつけられたボールは、ワンバウンドして対応に入った群馬DFクォンハンジンの頭上をわずかに超えていきます。そのボールはその辺をうろうろしていたマエシュンの元へ。
 こいつぁ儲けもんとばかりにボールを拾ってドリブルで突き進むマエシュン、カバーに入った群馬DFに利き足である左足を切られていたため、正直これチャンスっぽいけどダメっぽいかと思っていたのですが、そのまま右足で狙い澄ましたシュートを決めて先制。マジか。

 得点なんてどんな形であっても入りゃいいんですけど、相手としては割と浮かばれない形ですよね。普通、ヘディングのボールがあんな跳ねるとは思いませんもんね。前回のホームゲーム同様、まるで点の入る気がしない展開に、常識外の力で奪った得点。

 まぁとはいえこのシーン以外はやっぱりあんまり見所もなく、試合は1-0で何となく終了。交代含めてピリッとしないのはカードの切り方なのか、それとも流れを変えられないのが問題なのか、モヤモヤしたままゴールデンウィーク連戦を迎えることになります。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
https://www.kingofsapporo.com/old/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/1029

2016年2月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29          

アーカイブ