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2014年3月 5日

開幕勝利

2014年J2第1節
ジュビロ磐田 0-1 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/俺たちの砂川誠
     磐田/(??? ? ???)いないよ!

 気づいたらもう開幕ですよ。何か去年の観戦記も全部書いてないような気がしますけど、もう開幕しちゃいましたね。ていうか2月は結局1回しか更新してなかったよ! それもこれも真夏のせいだよ! そうじゃなかったらぜんぶ雪のせいだよ! なのでもう去年の書いてない試合はひとまずなかったことにしますね!

 そんなわけで2014年も開幕です。昨季の8位という成績は、クラブを取り巻く状況から見れば上出来とは言えるものではありました。今季はさらに上を目指すため、昨季からの戦力をベースに上積みを図る...はずでしたが、DFチョソンジン、MFレ・コン・ビン、FWフェホの助っ人3人が退団するなど、なんだかんだ言って例年以上に出の激しいオフシーズンとなっただけでなく、残っているメンバーもキャンプ中に相次いで故障。リハビリ中の上里一将と深井一希の他、新助っ人MFヘナン、DFパウロン、DF奈良竜樹、MF河合竜二、MF日高拓磨と主力選手が脱落していきました。
 残ったメンバーでやりくりしなければならない札幌の開幕戦の布陣は、ワントップ石井謙伍、トップ下に内村圭宏、サイドは砂川誠と栃木SCから新加入の菊岡拓朗、ボランチに宮澤裕樹とユース出身の大卒ルーキー上原拓郎、サイドバックは右に上原慎也、左に松本怜大、センターバックは小山内貴哉と櫛引一紀。GKはV・ファーレン長崎から新加入の金山隼樹。パウロンはまぁ、「たまにしか載らない」を通り越して「載ってるとちょっと得した気分」になる「HUNTER×HUNTER」くらいの扱いなんで別にいいんですが、奈良くんまでケガというのはチームとしてもかなりの痛手です。1人はくっしーでいいとしても、その相方として白羽の矢が立ったのは、GON44の1人小山内貴哉。過去のキャンプで何度かセンターバックに入っていたのは見たことがありますが、本職はサイドバックの選手です。去年までのリーグ戦出場は5試合のみ。どっちかというとくっしーとのTwitter上での煽り合いが目立つ選手です。あれ? 薗田は?
 河合、日高はベンチ入り出来るまでには回復したものの、ベストにはちょっと遠いめのメンバー。とりあえずケガ人は治れば戻っては来れますし、夏には上里深井コンビが戻って来て、小野伸二も移籍してきますから、「札幌はまだ変身を残している」と考えられなくもないのですけど、優勝候補の筆頭・ジュビロ磐田といきなり開幕で当たり、続いてはノブリンのモンテディオ山形、湘南ベルマーレ、ギラなんとかかんとか、京都サンガFCと、割とどSな日程が組まれており、変身する前に終わってしまいそうな感じもぷんぷんします。
 降格したとはいえ磐田は主戦力の引き留めに成功。前田遼一、駒野友一、伊野波雅彦と減益の日本代表3人を擁し、さらには元日本代表松井大輔やヴィッセル神戸で昇格に貢献したポポらを補強。去年のガンバ大阪に優るとも劣らない大人げのなさっぷりです。藤ヶ谷さんもいます。

 そんでキックオフ。最初から大人げなく攻め込む磐田に対し、防戦一方の札幌。それはまぁ予想通りっちゃ予想通りなんですけど、思った以上に何もさせてもらえません。前に出ていけないし、ボールを奪うのも深い位置なので、カウンターを狙おうにもうまくいかず、なんだか池乃めだか師匠を見ている感じです。12分にはあれよあれよと右サイドを突破され、グラウンダーのクロスを松井にヒールでおされシュートを狙われます。これは間一髪GK金山がファインセーブ。結果的には、このプレイが明暗を分けたのかもしれません。
 昨年のJ2最少失点チームの守護神とはいえ、本人にとってはプロ初の開幕スタメン。移籍してきて最初の試合でもありますから、それなりの緊張はあったと思います。この前のミドルシュート何本かも無難に止め、さらにはファインセーブでピンチを救ったのですから、このプレイで波に乗れたというのはあったでしょうね。この後は安定したプレイを披露。ゴール前にハイクロスが上がってもハラハラしないって素晴らしい。キックもタッチを割らないどころか、一発でチャンス作ったりもするし。金山マジ半端ない。

 ピンチを脱した札幌は、その直後に珍しくお見舞いしたカウンターから石井謙伍が倒されてFKを獲得。キッカーには菊岡、砂さんの2人が並んでいましたが、立ち位置から見ればおそらく蹴るのは砂さん。壁は3枚。
 ああ、砂さんはきっと直接入れるんだろうな、雨も降ってるしこの位置からだと壁の外を巻いて、きれいな弾道でポストのそばにあるドリンクボトルに当ててエビ反るまでが様式美。やっぱりコンサドーレは砂さんのエビ反りがないとね! などと思ってたら、ホントにその通り...あれ、入った。

 砂さんすごい。でもちょっと寂しい!

 おそらく「このメンツでジュビロ相手のアウェイなら引き分け上等」くらいで考えていただろう札幌は、これでずいぶん楽になりました。相変わらず守勢に回るシーンは多いものの、出足が遅れていた守備もついて行けるようになります。ちょこちょこスペースが空いたり人数が足りなかったり、ベンチにいる翔太がしっぽをぶんぶん振ってたりしているのですが(憶測)、集中力を切らさず水際で阻止。いくつか打たれた決定的なシュートも金山が防ぎ、前半終了間際にゴールネットを揺らされるものの、判定はオフサイドで命拾いします。1点リードという願ってもない状態で折り返します。

 後半もやはり攻める磐田と守る札幌の図式は変わらず。しかし、昨年の天皇杯でほぼユースのメンバーで磐田に勝ったことは、やはりそれなりの自信にはなってたんでしょうね。強いことは強いけど、決してなんとかならない相手ではないというように、未知数だったボランチ上原拓郎(北上原と呼ぶことにした)もセンターバック小山内貴哉も及第点以上の働きを見せ、慌てず騒がずに対応。18分のポポのミドルシュートは正直やられたと思ったのですが、ここも金山がファインセーブでゴールを許しません。というか金山さんすごいです。あれ止めるとは思わなかった。
 しかし後半最大の山場は後半29分頃でした。磐田の猛攻に晒され、ペナルティエリアの中でボールを受けた前田の後ろから、宮澤が「お前のことが好きやったんや」とばかりに抱きついて倒してしまいます。アンジャッシュ児嶋似の木村主審もこれは公序良俗違反としてファウルを取り、PKを献上。
 もしこのPKを決められてもまだ同点ですから、ゲームプランとしては大筋でブレはないはず何ですけど、昔ナビスコカップの鹿島アントラーズ戦でこんな風に攻められながらもワンチャンスを生かして先制し、なんとかかんとか守ってる中で、PKを与えて同点になってから一気に崩れたことがあったので、ちょっとイヤな予感がします。そういえばあん時も宮澤のファウル(前足)じゃなかったでしたっけ。

 しかし、この試合では前田が蹴ったシュートを金山が見事にストップ。跳ね返りのボールも防いで絶体絶命のピンチを凌ぎます。最後にクリアに入った上原がそのまま金山に「お前のことが好きやったんや」と抱きつくも、こちらは大丈夫でした(何が)。
 こうなると、磐田に「どんなに打ってもゴール入らないんじゃないか」という負のオーラがまとわりつき始めます。決定的な場面になっても、相手のGKのファインセーブにあったり、フリーでもシュートがハズレてしまったり。まぁ札幌もそんな感じで落とした試合が過去に何度もあったように、サッカーって割とそういうことがあるんですよね。ロスタイムにも何度かピンチはあったものの、札幌が守ったと言うよりは相手が勝手に外してくれたというか、そんな感じでそのまま試合終了し、札幌は昨年に引き続いて強豪チーム相手の開幕アウェイ戦で貴重な勝点3をゲット。試合後は野々村社長まで参加した「ススキノへ行こう」の大合唱でしたが、この試合の出場がなかったマエシュンが一番跳んでませんでした。

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