2013年J2第26節
コンサドーレ札幌 3-0 ガイナーレ鳥取
得点者:札幌/三上、内村、荒野
鳥取/なし
鳥取と日暮里は似ているようで違う。
そんなわけで松本山雅相手に4ゴールを叩き込み、アウェイでは第18節の横浜FC戦以来5試合ぶりの勝利となった札幌は、ホームに帰ってガイナーレ鳥取を迎え討ちます。この試合はこの時期の週末開催では珍しく札幌ドームが会場でした。プロ野球と日程がバッティングすることが多い上に、使用料も割高な札幌ドームは、基本的に春先や晩秋など雪が積もる時期やナイトゲームなど、「厚別が使えない」場合にしか使われません(厚別競技場には照明設備がなく、やるとしたら照明車を引っ張ってこなければならないなど、いろいろとハードルが高い)。基本的にどこのスタジアムでも、試合を夜間に行うと照明代がかかるし、試合後の撤収作業も夜中までかかってしまいます。アウェイチームにとっても、試合が夜だと近場でもない限りその日のうちに帰れないことが多いので、遠征費が余計にかかりますから、お互いにとって昼間の試合のほうがありがたいのですけど、夏場になると内地では昼間は暑すぎて試合できないため、ほとんどの試合がナイトゲームになります。ところが夏場もさほど気温が上がらない北海道では、昼間でも外で試合を行うことができますから、コストの面も含めて、この時期は平日のナイトゲームを除くほとんどの試合が厚別で開催されることが通例でした。
今回どういう経緯で札幌ドーム開催となったのかはちょっと調べきれませんでしたが、滅多にないことだからなのか、この日はホバリングステージを引き込んだ後のオープンアリーナを使ってジンギスカンパーティー(通称「ジンパ」)や、足立梨花さんのトークショーなど、様々なイベントを開催。普段札幌ドームを使う時って、平日とかくっそ寒いときくらいしかないですからねぇ。
まぁそんな感じで割とパーティー感あふれるホームゲームとなりましたが、試合のほうもパーティー感あふれるものにしたいところ。札幌は前節松本に4得点をたたき込んだわけですが、財前監督は松本戦でのメンツもベストと判断していないのか、それとも先々を見越していろいろな選手の組み合わせパターンを試しているのか、前線の選手をいじってきました。サッカーには「勝っているチームは変えるな」という格言がありますが、札幌のような「成長したら出荷」を織り込まざるを得ないチームの場合、平均的にレベルアップをして「誰かがいなくなっても対応できる」ようにしていかないといけないですしね。
で、この日の攻撃陣はワントップに前田俊介、トップ下に内村圭宏、サイドに砂川誠と三上陽輔のベテランコンビが並びました。
鳥取とは第9節のアウェイゲームで対戦し、このときはまだ外弁慶だった札幌が、砂さんの直接フリーキックと岡本賢明のゴールで2-0で勝利しています。いつの間にやらすっかり内弁慶となってしまった札幌ですが、ここのところはホーム3連勝と波に乗っています。この試合も開始から鳥取のプレスに臆することなくペースを握りますが、ところが24分に大儀見浩介の義理の兄である永里源気のシュートを許してしまいます。この場面は魅惑のDFゴール・ポスト選手の登場で事なきを得たものの、一方でいつもながらの「攻めているのに一瞬の隙を突かれて失点し、そのうち攻め疲れ&前掛かりで追加点を許してしまう悪癖」も頭をよぎります。なるべくなら先制点を取っておきたい前半でしたが、相手の壁を崩しきることができないままそろそろ前半終了かという44分、サイドバック日高拓磨からのパスを受けたマエシュンが右サイドから上げたクロスを、ゴールラインから50cmくらいのところからゴール上のネットに突き刺して先制ゴールをゲットします。
ちなみに皆様はとっくにすでにお気づきかと思いますが、前回書いた松本山雅戦の三上のゴール、記憶がごっちゃになって、この鳥取戦のゴールを書いてしまいました。すみません。松本戦のゴールは「クロスボールに相手と荒野が競って浮いたボールを三上がおごそかに蹴り込んだ」というものでした。まぁ、どっちにしてもださいゴールであることには変わりないですけどね(※ださくても1点は1点です)。
とにかく2試合連続のベテランゴールでリードして折り返した後半早々、右サイドを突破した日高からのクロスを内村がうまく合わせて追加点をゲットだぜ。これでずいぶん楽になった札幌が完全にペースを握り、27分には交代出場の荒野拓馬が左サイドを突破した上原からのクロスをスライディングしながら合わせてとどめとなるゴール。
試合をほぼ手中にした札幌は、直後にフェホを投入。前節すでにデビューは飾っているものの、出場時間はわずか8分でしたからね。ボールもあまり回ってきませんでしたから、この試合で197cmの巨漢選手をどう生かしていくのか、どう使っていくのか、実戦の中で試せる絶好のチャンスです。
まぁ結果としては、どうやらストライカータイプではない(少なくとも俺様タイプではない)ということとはわかり、あとなんかカードもらって帰ってきましたが、とりあえず足もとはうまいこと、周りもよく見えているタイプのようです。あと何となくオモシロ人間な気がしてきました。
というわけでほぼ完勝という内容で連勝、再び勝率を5割に戻しました。