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2013年7月22日

ベトナムの英雄やってきた

 今年2回目の登録ウィンドーが開き、Jリーグでは外国籍選手を中心に活発な移籍が行われており、コンサドーレ札幌においても、以前お伝えしたとおり6月から練習に参加していたブラジル人FWフェホが加入しています。つってもフェホの加入は、ざっくり言えばやけ酒あおって退団したテレの後釜としてですから、補強というよりは補充の意味合いが強い感じではあるんですが、もともとテレとの契約も夏までの契約だったらしいので、一応テレが残留する可能性も含めて当初の想定通りのチーム編成だったものと思われます。カッツカツの財政事情を考えれば、それ以外の緊急的な補強はよっぽどのことがない限りは行われないと思っていましたが、どうやらその「よっぽど」があったようで。報道によれば、札幌は元ベトナム代表FWレ・コン・ビンの獲得が正式にクラブから発表されました。
 正直申し上げまして、オレはベトナムという国のことは、「水曜どうでしょう」のベトナム縦断1800キロくらいしか知りません(だいたいの道民はきっと同レベル)。ベトナム人で知ってるのも、通訳のニャンさんの他はアウン・サン・スー・チーさんとグエン・ヴァン・チョムさんくらいですが、レ・コン・ビンはベトナムでは知らない人がいないと言われるほどの人気選手で、ベトナム最優秀選手に輝くこと3回、ベトナム代表として55試合31得点という実績を持ち、2009年にはポルトガル1部リーグでのプレイ経験もある「国民的英雄」だそうです。これまでも何度か札幌への加入が報じられたことがありましたが、今回はガチっつーか正式発表ですからね。

 ただし、ご存じの通り札幌には現在ブラジル人2人、韓国人2人の計4人の外国籍選手が在籍しており、アジア枠を含めた助っ人枠は全て埋まっています。レ・コン・ビンを獲得するとなれば、FWフェホ、DFパウロン、DFチョソンジン、GKイホスンのうち誰か1人の選手登録を解除しなければいけません。また、今季の札幌のFW登録の選手は、特別指定の工藤くんを含めて8人(榊翔太、横野純貴、内村圭宏、上原慎也、三上陽輔、工藤光輝、フェホ)。試合ではサイドバックでの起用が多い上原を外すとしても、ここにレ・コン・ビンが加わって8人。正直多いですよね。それに、ベトナム人選手を獲得するのであれば、当然ベトナム語の通訳が必要になります。経費節減のために、アウェイゲームの遠征メンバーからあえて助っ人をはずすこともある(通訳も連れて行かなくて済むから)という涙ぐましい努力を続けているコンサドーレ札幌にとって、そのあたりのデメリットを鑑みた上でJリーグでは未知数であるレ・コン・ビンが「どうしても欲しい選手」であるとは考えにくいですよね。

 まぁ普通に考えて、昨今Jリーグが東南アジア市場に手を広げようとしている状況、ひょっとしなくても今回の移籍については多分に政治的な思惑が絡んでいることは容易に想像がつきますね。もしくはスポンサー絡みか。だとすると、レ・コン・ビンの年俸含む諸経費において札幌の費用負担はほとんどないんじゃないかと思われます。
 いずれにしても、経緯はどうあれ札幌の選手となった以上はもちろん活躍を祈りますし、大活躍して各方面をウマウマにしてもらいたいですし、あと雪見て大はしゃぎする姿も見せて欲しいと思います。

 で、そうなると問題は誰が外れるかなんですが、獲得したばかりのフェホはもちろんのこと、4人しかいないセンターバックを外すようなこともしないでしょうから、そうなるとまだ復帰めどが立たないホスンがその対象となるんでしょうね。去年もハモン獲るために同じように登録抹消されてましたけど、今外れるってことはもしケガが完治しても公式戦には出られないってことですからね。申し訳ない気もします。

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