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2013年6月12日

鮭(二匹目)

 まだシーズンも1/3が終わったくらいの頃ですが、早くも来季に向けての話が飛び込んできました。コンサドーレ札幌は6月3日に来季の新加入選手として、阪南大学のFW工藤光輝選手と仮契約を結んだことを発表、7日には入団の記者会見が行われました。
 工藤選手はコンサドーレ札幌U-18出身。ユースから大学を経由してのコンサドーレ加入は、昨年の松本怜大選手に続いて2人目となります。つまり、2匹目の鮭です。ユース時代の話は例のビョーキ詳しい方に譲るとしまして、1991年8月23日生まれ、千歳からさらに太平洋側に下ったところにある、勇払郡厚真町という人口5,000人足らずの小さな町の出身です。高校生でコンサドーレのU-18に加入、同期には古田寛幸がおります。ユースの時はトップチームへの昇格には至らず、阪南大学へ進学しました。大学3年時から頭角を現し、2012年は総理大臣杯と全日本大学サッカー選手権(インカレ)の2大大会で大会得点王に輝き、総理大臣杯優勝、インカレベスト4に貢献。2013年のデンソーチャレンジカップでは関西選抜として出場し優勝、大会最優秀選手に輝いています。
 今年の3月にコンサドーレの練習に参加していたという話は聞いていたのですが、大学屈指のストライカーとなった彼には当然他のクラブから引き合いはあるだろうと思ってましたし、実際あったようです。中には札幌よりももっと待遇のいいチームもあったに違いない…というかたぶん手を挙げた中で札幌より待遇の劣ってたチームはなさそうな気もしますが、それでも彼は生まれ故郷のチームに帰ってきました。なんか悪い気もしますけど、こうやって放流した鮭が確実に戻ってきてもらえるようにするのもお金のないチームにとっては重要なことです。

 今年は阪南大が残念ながら総理大臣杯への出場がかなわなかったことで大学の公式戦が9月までないそうなので、チームは彼を特別指定選手としてJリーグに登録。6月下旬頃からチームの練習に合流、もしくはそれができなくても「アウェーでメンバーに入れて、いきなり試合ということも考えている(スポォツ報知)」そうです。厳しい予算繰りの中で、学徒動員のみならず、ついにメンバーの現地調達という荒技まで使うつもりでいるようです。
 170cm66kgとサッカー選手としては大きいほうではありませんが、公式サイトの紹介によれば、「体格は小柄だが、そのハンデを鋭い得点感覚で補う。ゴール前への迫力ある飛び出しや、左右どちらからもゴールを狙える強烈なミドルなども魅力の本格派のゴールゲッター」とのこと。とりあえずプレイスタイルのかぶりそうな翔太あたりはしっぽに火がついた感じかと思いますが、負けずに頑張って欲しいところですね。

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