2013年J2第13節
ギラヴァンツ北九州 1-2 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/横野、岡本
北九州/柿本
4月連戦を2勝1分けと好成績で乗り切ったはずが、ゴールデンウィーク連戦に突入してからはホームで連敗を喫してしまったコンサドーレ札幌。順位も18位にまで落とし、だんだんと「げれっぱ」も見えてきました。この試合はそんな札幌より下の数少ないチームのひとつ、ギラヴァンツ北九州との対戦です。
Jリーグ参入から4期目の今季、北九州はモンテディオ山形や京都サンガなどで監督を務めた柱谷幸一氏を監督に迎えましたが、昨年までとほぼまるっきり選手の入れ替えとなった影響からかなかなか勝点を伸ばせず、現在5連敗中。しかしまぁそれはともかく、柱谷(兄)さんもあの事件から10年経っても未だに「モンデタヨ山形」とか言われてますけど、いい加減許してやれよと思わないでもないですね。いやもんだのかもんでないのかはとても重要なわけですけど。
さて、札幌は京都戦でGKを務めた曵地裕哉が、せっかくチャンスを掴んだのにケガをしてしまったらしく、スタメンの座は杉山に再びチェンジ。まぁ杉山さんもいろいろテンパってるっぽかったですからね。1試合でも外から試合を観てある程度いろいろな面で整理はできたと思いますので、気持ちを切り替えて頑張って欲しいところ。フィールドプレイヤーも多少入れ替わりがあり、ここまで第5節のアビスパ福岡戦を除く全試合でほぼフル出場を果たしてきたMF上里一将がベンチスタート。連戦の疲労を考慮してのことだと思いますが、この位置には宮澤裕樹が入りました。そしてFWは昨季はツエーゲン金沢への期限付き移籍を経験、活きのいい若手が出てくる中、顔は濃いのに存在感がいまいち薄くなってきた横野純貴が今季初めてスタメン入り。また、西岡のヒーロー神田夢実が第3節のヴィッセル神戸戦以来久しぶりのスタメン入りとなりました。スタメンの半分以上を占める6人がユース出身です。ここまで来ると、ピッチ内の公用語として北海道弁が義務づけられるレベル。
そんなわけで、選手のケガでの離脱や復帰を繰り返しているうちに、いつの間にやら開幕頃のメンバーと比べるとまったく違ったスタメンになってきているわけですけど、連敗中の北九州の状態も尋常ではないようで、このメンツの札幌でも充分に相手になっています。試合の立ち上がりこそ押される展開となったものの、すぐに札幌がペースを取り戻し、14分、宮澤の浮き球パスに岡本が頭で落としたボールを横野が右足でゴールに流し込んで札幌が先制。なんとなく「崩した」というよりはたまたまが繋がったような、どっちかというと北九州の守備がお粗末的な感じのゴールではありましたが、とにかく札幌が先制。その後もユース組が息の合ったところを見せてチャンスを作り出すなどマニア垂涎のシーンがいくつか見られましたが、そうは言っても「押してる時間帯に追加点が取れない」というか、ちゃんと崩したときに限って狙い澄ましたようにシュートをミスるのは誰が出ても変わらないようで、そうこうしているうちに何となくボールを前に送られて、何となく守っているうちに北九州FW柿本にミドルシュートを決められ失点。なんつうかバイタルエリアでボールを持った相手に誰もマークに行かないってのはどういうことなんでしょうかね。柿本のシュートもうまかったのですけど、どっちかというと札幌の守備がお粗末的な感じのゴールではありましたね。このあたりが18位と21位の対決なんでしょうねぇ。
というわけで今日も今日とて残念な感じでリードを失ってしまった札幌。さすがに以前のように浮き足立って連続失点を許す展開にはなりませんでしたが、それでもチャンスになりそうでチャンスにならない、まるで見えそうだけど絶対に見えない京都アニメーションのスカートのような絶妙な具合を見せます。後半のオープンな展開までこんな感じなのかなぁと思っていた矢先、やってくれたのが岡本賢明でした。前半41分、相手のクリアボールを拾った宮澤からのパスを受け、そのままドリブルでずんどこ侵入。チーム在籍年数No.2の先輩として、パスが欲しそうな荒野や横野のことなどまるで気にかけることなく左足を振り抜くと、ボールは一直線にゴールの向かって左上隅に決まり、再びリードを奪います。その前のお粗末な失点を忘れさせるくらいの綺麗なミドルシュートでした。
リードして迎えた後半ですが、開始早々に先制ゴールを挙げた横野が足を痛めて負傷交代。これで試合中にケガで交代するのって、ソンジン、松本くん、古田、河合さん、パウロン、そして横野で6人め。スポーツに怪我はつきものとはいえ、2試合に1人はケガでの退場が出てる計算になるってのはちょっと多すぎるような気がします。イデオンじゃあるまいし。
そんなわけで札幌は横野に替えて前田俊介を入れますが、試合はホームでこれ以上連敗を重ねたくない北九州が攻勢に出ます。わりかし簡単にボールをゴール前まで運ばれる始末で、いつもだったらもう失点しててもおかしくないような内容(韻を踏んでみた)。とはいえそんな状態の札幌からもゴールを決められないというのは北九州も相当重症なんでしょうかね。30分を過ぎたあたりからは例のJ2名物オープン展開ゲームへ。めまぐるしく攻防が入れ替わるボーナスタイムに突入となりましたが、やっぱりどっちのチームも決めきることができずに結果としては札幌が逃げ切りに成功。なんとかかんとか連敗ストップとなりました。