コンサドーレ一覧

何もない、があった

明治安田J2リーグ第7節(2025年3月29日・大和ハウスプレミストドーム)
北海道コンサドーレ札幌 0-1 ヴァンフォーレ甲府 

「元GM兼社長さんは、私の良いところは攻撃だって。だけど、だけど…攻撃なんて…攻めなんて他のチームも出来るもん…何にもない…私には何にも……」

「私には何もない」ことで知られる島村卯月さん

試合を振り返る必要もないほど、本当に何もない試合でしたね。強いて挙げるとしたら、GP中野小次郎の成長が著しいなということくらい。いつもの通り、90分間なんとなくサッカーをやって、なんとなく失点して、なんとなく負けた試合。何かやりたいことが明確にあって、それが選手の力不足とか練度不足でできないとか、まぁ単純に相手が強かったよねというなら切り替えて次行こう、と言えますけど、正直やりたいことも改善の兆しもこれっぽっちも見えないので、これを続けても何がその先にあるか、というと本当に何もない。ただ無駄に月日を積み重ねているだけの絶望感しかありません。

キャンプからこっち2ヶ月、8試合を終えても相変わらず連携もへったくれもない、個人が頑張るだけの守備と個人が頑張るだけの攻撃しかないチームしか作れず、とっかえひっかえスタメンを替えては、どうやら出る選手にも入る選手にもちゃんとしたフォローがないらしい。スルーしようと思ってましたけど、秋田戦の「岡田大和を入れて4バックにしようと当日の朝に思いついた」という台詞なんて、ただの思いつきでしたって白状してるようなもんですよね。それに振り回される選手の身にもなってほしい。

開幕当初は、長期キャンプでコンディションもきついから、約束事をなぞれるほど動けてないのだろうなんて思ってましたけど、まさか約束事が何もないなんて思わないじゃないですか普通。降格してもチームが壊れなかったことが数少ない札幌の取り柄だったのに、もうすでに末期的な雰囲気が漂ってるのは、「まだ始まったばかり」なんて言ってられる場合じゃないと思います。監督は忘れてるかもしれませんけど、J2リーグにも降格はありますからね?

もともとスタメンクラスを除いては、戦力もそこまでJ2でも抜きん出ている訳でもない上に、自身の希望は一切入らないままに、バランスの大いに偏りまくったチームを渡されたのは気の毒ではありますけど、それにしても、このサッカーをじゃあ大宮とか長崎の戦力でやったとしても、多分同じ順位にいるだろうなって思うくらいの何もなさ。この先もこの何もないサッカーを見せられるのかと思うと、ガンギマった老害はともかく、普通のサポーターやスポンサーは耐えられねえじゃないですかね…。

せめて最低限、守備も攻撃も基本的なことをまずやってほしいところですし、シンプルにやってほしいところ。あれこれ理想を求めるのは、まず基本ができてからだと思いますよ。