明治安田J2リーグ第3節(2025年3月9日・大和ハウスプレミストドーム)
北海道コンサドーレ札幌 1-3 ジェフユナイテッド千葉
長かったキャンプが終わり、ようやっとホームに戻ってきたコンサドーレ。開幕3連敗、しかも無得点という泥沼の状況で、開幕3連勝と絶好調のジェフユナイテッド千葉を大和ハウスプレミストドームに迎えました。
3月になっても札幌にはまだ多くの雪が残っている…というか普通に空からも降ってきたりして、宮の沢で練習するにも除雪が必要だったりする状況ではありますが、共同生活から開放され、自分の家に帰ってきて迎えるホームゲーム。心身ともにリフレッシュできて、これまでとは違った試合を見せてくれるんじゃないか…なんて期待も少しはあったのですが、環境が変わっただけでどうにかなるような、そんな簡単なもんでもなかったですね。
まぁ実際のところ、札幌の白樺並木に霊命木(※「キン肉マン」に出てくる霊樹。木が発する特殊なガスがあらゆる怪我や病気を治す)みたいな効果があるわけでもないので、当たり前っちゃ当たり前の話。ちなみに、札幌の白樺に霊命木(※「キン肉マン」に出てくる霊樹。木が発する特殊なガスがあらゆる怪我や病気を治す)のような効果はありませんが、札幌の楡の木には青空を限りなく高くする効果があります(道民ネタ)。
それでも(これまでの試合と違って)見所自体がなかったわけではなく、相手陣内に攻め込むシーンはこれまで以上に多かった…といってもその「これまで」自体がそもそも見所少なすぎじゃんね、ってツッコミはさておき、そうは言っても見所以上のものがなかったことも事実。放ったシュートは実に21本、ただしそのうち枠内シュートはたったの3本で、決まったのはチェックことスパチョークの技ありシュート1本だけ。そのくせたった1発のロングボールで綺麗に裏を取られての失点がふたつ、クリアボールをDFとGPで譲り合った挙げ句のクリアミスからの失点と、毎度おなじみ「何もないところから大ピンチを作り出す」クリエイティブサッカーを発揮。「一点取れてよかったね!」というのが唯一の慰めでした。
開始早々に守護神スゲさんが相手の足裏アタックを顔に食らって、脳しんとうで負傷交代してしまった不運もあったにせよ、これじゃ勝てるもんも勝てませんね。スゲさんも程度としては軽いようですが、それでも少なくとも次の試合はおそらく出られないでしょう。白井くんはこの試合でもベンチにも入れず、先週はカッツとカンタローの2選手が負傷離脱となったのに加え、ミン様もふくらはぎの負傷で前節から離脱、さらにはレオさんもふくらはぎを痛めてこの試合を欠場。
皆さんおそらくは全治1ヶ月コースと推測され、去年の反省からいろいろ講じた対策も残念ながら今のところは奏功しておらず、結局今年も筋肉系のトラブルに悩まされ続けるのは変わらないようです。札幌の白樺並木に霊命木(※「キン肉マン」に出てくる霊樹。木が発する特殊なガスが以下同文)みたいな効果があればいいのに。
オレはサッカーの戦術とか細かいところはあまりわからないのですが、何と言いますか、今年というよりかは去年くらいから、なんか全体的にパススピードが遅くなってるように思うんですよね。強かった頃の札幌って、相手のプレッシャーをいなしながら強めのパスをポンポンとテンポ良く繋いでたと思ったら、低い弾道のサイドチェンジを事もなげに通したりして、札幌の選手って実は上手いのでは? なんて思ったりしたものですが、去年あたりからそれが全然ない。
まぁ「それをやれてた人たちが移籍しちゃいました」って言ってしまえば身も蓋もないんですけどね。実際2019~2020のフィールドプレイヤーで今残ってるのって、パイセンと宮澤さん、あと帰ってきた高嶺くんくらいしかいませんから(深井さんも一応いることはいるものの)。チームが美味しくなって新登場したせいなのかはわかりませんけど、とにかく、パスが緩いと相手も対応しやすいし、それでいて正確に通せてるわけでもない…ていうかむしろそれでも微妙にズレているのが悲しいところだったりします。
パススピードが弱いので相手に寄せる時間を与えてしまっている、パスがズレているのでボールコントロールにラグが生まれて遅くなる、パスを出せる頃には相手が寄せてきてるのでミスの確率が高まる、ミスしないようにすればパススピードが遅くなる…こんなんじゃ「早い攻撃」なんてできないですよね。
プレドではパススピードを殺さないようピッチに水まきしてる割には、この試合でも「パスおっせ!」って思っちゃうシーンが結構あったんで、この辺割と深刻なのかなぁと。勝ててないからより慎重にって感じになってその傾向がさらに強まっているのかもしれないですけど、練習の時からそういうのを意識してやってるんだろうか、というのは気になるところであります。サッカーに限らず、どこの世界でも練習でやってないことを本番でできるわけがないですからね。
2004年のJ2最下位を経験してる老害としては、開幕4連敗程度で折れるほどやわではないと思ってるんですけど、それはそれとして負けるのは嫌なので、とにかくまずは勝つための最善策を採ってほしいところですね。