明治安田J2リーグ第2節(2025年2月23日・えがお健康スタジアム)
ロアッソ熊本 3-0 北海道コンサドーレ札幌
開幕戦を落とした札幌は、スタメン6人を入れ替える荒療治を行い、開幕戦よりは相手ゴールに迫るシーンは増えたものの、守備に関しては開始から易々と相手にアタッキングエリアへの侵入を許し続け、後半早々に失点するとほぼ恐慌状態。そのうちボールを繋ぐこともできなくなり、終わってみれば3失点し、2節を終えた段階で堂々の最下位と、おそらくホーム開幕まで想定される最悪のルートを歩むことになってしまいました。
全体的に見ても、前節と同じようにまだまだ選手に迷いがある印象は受けましたね。そうでなくても「あれ?」という違和感は、判断が遅れる原因の一つではあるのに、ミシャ式はとりわけ特殊なやり方ではありましたからね。だからといってミシャ式が悪いとかそういう話をしたいわけでもないですけど、身体に染みついたクセを抜くってのはただでさえ難しいもんです。俺だって、愛車フェラーリ(※ホンダフィット)のサイドブレーキがレバー式なんで、レンタカーとかで足踏み式とか電子式の車に乗っても、あるはずのないレバーを引こうとして、虚空を掴んだりしちゃいますもん。
選手(戦術)も同じように、「いるはずの味方がそこにいない」というのが、思っている以上に影響を及ぼしているということがあるのかもしれません。
メンバーが去年とほとんど替わらなかったのはメリットな一方、今までと同じメンバーで今までと違うやり方をやるというのは、そういう弊害もあるだろうとは思っていましたし、前回も触れたとおり開幕戦の時期にはコンディションが底、というのも毎年のことなんで、たぶん簡単にはいかんだろうな…とは思ってはいたんですけど、それでも選手の質でなんとかならんかな、という希望っていうか願望は持っていたんですよね。残念ながら、今の時代J2であってもそれだけで何とかできるほど甘いもんじゃなかったです。
コンディション的なものも含めて、もう少し時間がかかるんだろうな、というのは改めて感じましたね。どうやら開幕連敗は14年ぶりのことらしいですが、その2011年は一応昇格はできているので、ここで必要以上にネガティブになっても仕方ないとは思います。選手の質自体にも問題ないのですから、いつまでもこんなしょっぱい感じが続くわけもないはず。
一方でチームの「昇格」という目標のためにはそんな悠長なことを言ってられない、というのもまた事実ですし、去年優勝した清水エスパルスがシーズン通算8敗、2位の横浜FCが同6敗、3位の長崎が5敗しかしてないことを考えると、自動昇格圏に残るために許される、決して多くはない許容敗戦数のうち、既に2つを使ってしまったとも言えます。「バルーンファイト」で言えば開始早々で風船がもう残り一つ、「魔界村」で言えばレッドアリーマーと戦う前に裸になっちゃったとか、そんな感じ。
つくづく、公平さのカケラもないACLなんぞのために開幕が早まって、アウェイ3連戦を強いられる日程には文句の一つも言いたくはなりますけど、チーム作りが上手く行っていないのは余所のせいではないので、まずはいったん開き直って、ここから逆境を跳ね返して昇格したら面白いだろうな! などとむやみにポジティブに考えるのが良いかと思います。眉間にしわ寄せたっていいことなんか何にもないんですよ。