開幕爆勝

明治安田生命J1リーグ第1節
北海道コンサドーレ札幌 5-1 横浜FC

【得点者】
札幌/駒井、金子2、アンデルソンロペス、チャナティップ
横浜FC/クレーベ

開幕戦というのはあくまで年間行われる試合のひとつ…というのは建前であって、本音としてはやっぱり特別な試合という感覚があります。

もっとも、これまでは札幌の場合、開幕のワクワク感がわずか90分でガッカリ感に変わることも決して少なくなくて、そのたびに「キャンプ生活長いもんね、コンディション大変だよね」「札幌に帰ってからが勝負だよね」「わあ、こんな大きな毛ガニがたったの3,000円!?」とか、自分をなぐさめることも少なくなかったのですが、今年は大きく違いました。

開幕戦勝利というだけでなく、5得点の大勝。得失点差で第1節終了時点で首位です。瞬間最大風速ではあっても、順位表の一番てっぺんというのは、これまで見たことのなかった景色であります。まぁもう暫定で川崎に抜かれちゃいましたけど。

久しぶりのホーム開幕戦という独特な雰囲気での試合ということもあってか、全体的に「慣れている」メンバーによる手堅いスタメンの中で、新戦力で唯一スタメン入りしたルーキーの小柏剛くんが、2アシストを含む大活躍を見せました。また、2年目のネコタクくんこと金子拓郎選手が2得点。駒井善成、アンデルソンロペス、チャナティップといった既存メンバーもきっちりゴールという結果を残し、内容的にも完勝と呼べるものでした。

ちなみに、コンサドーレがJ1で開幕戦勝利を飾ったのは、2001年以来実に20年ぶりだそうです。まぁそもそもJ1(旧Jリーグ)で開幕を迎えたこと自体が、2017年より前では20年間で5回しかないんですけども。2017年以降は4年連続でJ1で開幕戦を迎えてるのに、1度も勝っていませんでした。

J2時代はさすがに何度か勝ったことはあったものの、だいたい「何かよくわからんけど勝った」みたいな、内容の伴わない勝利も少なくなく、実際その勝利を開幕ダッシュに結びつけられることは多くなかったのですが、この日の試合では浴びせたシュートは23本、うち枠内シュートが11本、相手のシュートは4本(枠内2本)に抑える、ほぼ完璧な内容。まぁ、その枠内2本のうちきっちり1本を決められているあたりが、いかにもな感じもしなくもないですけどね。

まだ1試合終わっただけの段階ではあるのですが、鈴木武蔵移籍後の課題と言われた得点力の部分も、むっちゃんの代わりを作るのではなく、「みんなでダーッと行ってワーッと点取ってくりゃええねん」という、ある意味すがすがしい方向性を見せたことは、ポジティブにとらえていいのではないかと思います。

もうコンディションとかメンタルとか、バリバリ夕張なんかを言い訳にせずとも、これくらいの試合ができるチームになったのですね。

ちなみに、前回勝利した2001年の開幕戦はアウェイでのセレッソ大阪戦。俺王様とバンバンのゴールで勝った試合でした。圧倒的な降格候補が、下馬評を覆してアウェイで勝ったのはよっぽどインパクトがあったのか、翌日のスポーツニッポンの全国一面を札幌が飾っています。これですね。

なんでこの記事を持ってるかというと、上の写真の真ん中でウェーイしてる白い人がオレだからです。あと、下の写真の右から2人目は、現役時代の野々村社長ですね。あれから20年、この写真の野々村選手と今の社長が同一人物だとはとても思えませんが、時の経つのは早いものですね。