2019ルヴァンカップグループリーグA第3節
北海道コンサドーレ札幌 4-1 湘南ベルマーレ
得点者:札/鈴木武蔵(24’、41’、65’)、檀崎竜孔(40’) 湘/レレウ(50’)
リーグ戦で3連敗中という中で迎えたルヴァンカップの第3節。ここまで2引き分けの札幌は、毎度の恒例だった全メンバー入れ替えの方針を撤回。前節大分戦でスタメンに名を連ねていた現役日本代表FW鈴木武蔵、菅大輝、宮澤裕樹、福森晃斗の4人がスタメン入り。大分戦こそサブだったものの、2節浦和戦から5節名古屋戦までスタメンだったルーカス・フェルナンデスもスタメン入りしました。
ルヴァンカップは昇降格にもACLにも関係がない大会ですから、日程が空いているならまだしも、週末にアウェイでのセレッソ大阪戦が控えている状況で主力を使ってくるとは思いませんでした。一瞬「懲罰労働」という単語も頭をよぎりましたが、宮澤ボランチでリベロのポジションにキムミンテが入ったところを見る限り、去年やってた布陣の再テストの意味合いもあったかもしれません。
加えて、ルヴァンではここまで黒星なしとはいえ、2試合とも相手の決定力不足に助けられた感満載で、内容的には負けに近いと言っていいものでしたから、確実に勝点3をゲットするため、そして負けが込んでる悪い流れを断ち切りたいというのも大きかったと思います。
サッカーではとかく戦術論が重要視されますが、なんだかんだ言って、トランプだってそもそもの手札が弱ければ戦略や戦術でカバーしきれないことが多いですし、逆に相手より手が強ければ、多少アバウトでも力押しは可能ですからね。
そんな必勝的布陣で臨んだ札幌は、メンバー総入れ替えの湘南にいきなりシュートを許すなんともな立ち上がり。
正直なところ、カップ戦での勝点3というリターンは、主力のケガの可能性などのリスクにあまり見合うものではないとは思いますし、控えメンバー中心とはいえ開幕戦で「ミシャ破り」の回答例を見せた湘南を相手に敢行するのはけっこうな賭けの気もしました。もし負けたときのダメージも大きそうで、見てるほうとしては気が気でなかったのですが、終わってみれば4-1の圧勝。結果オーライ。
現役日本代表FW鈴木武蔵のハットトリックに加え、期待の高卒ルーキー檀崎竜孔のプロ初ゴールと攻撃陣が結果を残したことは何よりでしたね。檀崎くんおめでとう。生まれは宮城で青森の中高行ってても、君は立派な道民だよ。田中義剛は道民ではないけど。
あと目を引いたのが初スタメンとなった日本大学のMF金子拓郎くん。リーグ戦にもすでに出場はしていますが、本職ではないボランチでの出場だったにもかかわらず、このレベルの相手であれば充分に持ち味を発揮できるポテンシャルを示しました。リーグ戦では出番があるとしたら猛1列前のほうがよいかと思いますが、檀崎のゴールにつながる現役日本代表FW鈴木武蔵へのパスは素晴らしかったですね。生まれは埼玉で高校は群馬、大学は東京でも君は立派な道民だよ。田中義剛は道民ではないけど。
一方で、同じく特別指定で後半から途中出場した筑波大学のMF高嶺朋樹くん、コンサドーレのU18から大学経由での「昇格」となった選手ですが、そのトップチームでの初舞台にやはり緊張があったのか、ところどころでいいプレイはあったものの、全体的にはいまいち存在感は発揮できず。まぁこれからでしょう。高嶺くんはもともと道民です。田中義剛は道民ではないけど。
一方で、どんな展開でもノルマのように失点するのはいかがなものかと思います。まぁあれはレレウの動きが良かったのもありますけど。ガースーはああいうのも参考にして欲しいですね。ガースーにかなりハイレベルなものを求めてる自覚はあるのですが、それくらいできるようにならないと青いユニフォームは着られないのでね…。
そしてそのガースーも含めて、主力組は本当に良くも悪くもいつもの主力組でしたね。このメンバーの中だと明らかにうまいんだけど、やっぱり弱いところは弱いまま出てくるという。福森もこのレベルならマジで無双クラスの左足の精度でしたが、現役大学生ながらフル出場して目に見えてお疲れモードだった金子くんをしり目に真っ先に足をつったのはどうかと思いました。
岩崎もオフザボールの動きは素晴らしいのにボールを持ったら初期三好だし、ルーカスもボール扱いはこのレベルなら明らかに上なのに、守備はこのレベルでもザルナンデスでしたし、まぁ人が変わってるわけじゃないのでそりゃそうなんですけど、少なくともこれまでのモヤモヤは多少は晴れましたので、次のリーグ戦につなげてもらいたいと思います。