2018年明治安田生命J1リーグ 第13節
北海道コンサドーレ札幌 2-0 ガンバ大阪
得点者:札/深井一希(39’)、都倉賢(72’)
前節思い切ったターンオーバーを断行し、苦しみながらも逆転勝利をつかみ取った札幌は、ホームに帰ってガンバ大阪との対戦を迎えます。
鳥栖戦で遠征メンバーから外れた都倉、チャナティップ、三好の3人が満を持してスタメン出場、仙台戦でのレッドカードで出場停止だったキム・ミンテも復帰し、前線と守備の要(こちらは結果的に)がフレッシュな状態です。盛るぜ~超盛るぜ~というくらいの盛り盛りメンバー。
対するガンバ大阪は、一時期の不調は脱して徐々に調子を上げ中ではありますが、未だ下位に低迷中。以前なら相手の順位がどこでも、代表クラスの選手がずらりと並ぶガンバのスタメンを見ただけでビビってたものですけど、こっちの順位が3位、しかも他の強いチームにも堂々と競り勝ってきた今なら、もう名前に臆したりはしない。ウソ。ごめん、ファンウィジョ怖い。あと今ちゃん札幌にいたときとあんまり見た目変わってなくて怖い。
さて試合は、そのベストメンバーの札幌がホームの利を生かして、過去1分2敗と地味に厚別を苦手としているガンバ陣内に攻め込むシーンが多くなります。しかし、圧倒的に攻め込みながらもなかなかゴールを奪うことができず。全部決めろなんて無茶を言うつもりはないですけど、あの辺もう少しなんとか、せめて枠に飛ばせられたらいいのに…と思います。
枠と言えば、今季のコンサドーレってミドルシュートでの得点ってないですよね? 今のコンサドーレがサイドからのクロスボールを攻撃の軸に置いているのはわかりますけどね。まぁそもそも打ってもふかすんですけど。ふかすのはじゃがいもだけで充分なんですよ。その辺わかっておられるんですかそこの道産子たち。
スコアレスでの折り返しの可能性も頭をよぎった39分、ついに先制ゴールが生まれます。三好の絶妙なパスに走り込んだガースーが戻したボールを、福森がダイレクトで上げたクロスに、チャナティップが競り合ってこぼれたボールを深井が押し込みます。
このシーン、ガースーが後ろに戻したパスを受けるのが福森だとわかった瞬間、チャナティップ、深井、都倉の3人が一気にゴール前に突進してるんですよね。さらに流れ弾に備えて当然のように駒井もいて、合計4人がペナルティエリアに侵入してて、そのうち2人がボランチと右ウィングバック。このサッカーマジウケる。
前半は1-0で終了。前半の試合内容からはまぁ負けることはあるまい…と思ってたのですが、ガンバはさすがにそんな簡単なチームではありませんでした。15位に低迷しているとはいえ、個人の能力はJ1でも上位クラス。さらに今野に代え長沢を入れてきたことで攻撃の厚みが増し、札幌は後手に回るようになります。何度もピンチに晒されますが、ソンユンのファインセーブなどでかろうじて回避します。
ちなみにソンユン、毎節DAZNが選出するベストセーブにランクインすることが多いです。GKとしての能力を認められる一方で、チームとしてはそれだけピンチを作られているという証左でもあるのが微妙なところ。もっとも、相手にパスしてでもファインセーブを演出することすらあるソンユンですが、この節は残念ながらランクインできずじまいでした。
とはいえそんな状況なので追いつかれる不安も大きくなってきた後半27分、交代で入った荒野からのボールを受けた駒井が放ったシュートはGKにセーブされますが、再びこぼれ球を拾った駒井からのクロスを、中で待っていた都倉が豪快なオーバーヘッドシュートを決めます。まさしくチャンバも走り出しそうなゴールで、札幌がガンバを突き放しました。
サポーターから見ると「2-0は危険なスコア」という定番のフレーズが頭に浮かびますし、まぁ実例には事欠かないわけですが、9戦無敗のコンサドーレさんはこのゴールでかなり気分的な余裕ができたのか、石川直樹投入の逃げ切りパターンに持ち込んだ札幌がこのまま勝利を収めました。
なお、この試合で前半44分にイエローカードを受けた三好は、これで累積警告4枚目。いわゆる「ツモ」で、次節FC東京戦は出場停止となります。もうあと2試合ほど我慢して、神戸戦でカードをもらえば、契約の関係上どっちみち出ることができない川崎戦でペナルティ消化となったんですけどね。
プロで主力としてシーズンを戦い続けるのは初めての経験でしょうから、疲労の蓄積する中であまりイメージ通りのプレイができないイライラもあるのでしょう。せんでもいいファウルでカードをもらうことが多いですね。この辺のメンタル的な不安定さが短所でしょうか。もう1年か2年ほど札幌で修行を積んだほうがいい、とTwitterでおっしゃってた方がいましたが、うん、それがいい。そうしよう。