2018年明治安田生命J1リーグ 第7節
北海道コンサドーレ札幌 1-0 湘南ベルマーレ
得点者:札/都倉賢(90+1’)
俺たち…ミッシャミシャにされちまったんだな…。
土曜日に名古屋に快勝したばかりですが、中3日での第7節。水曜日の試合だとなんとなくルヴァンカップな感覚を持ってしまう程度にはJ1にも慣れてきた感はありますが、れっきとしたリーグ戦です。なんかよくわからないサッカーの大会が6月だかにあるせいらしいですが、はた迷惑な話ですね。まぁ、中断期間に気候のいい北海道でじっくり調整できるのはメリットですが。
そんなわけで今節の相手は名古屋に続いてJ1昇格組の湘南ベルマーレです。かつてはズッ友だと思っていた湘南ともここ数年はすれ違いが続き、リーグ戦で対戦するのは実は2014年以来。当時湘南はすでに曺監督でしたが、札幌の監督は財前恵一氏でした(※シーズン途中でバルバリッチ監督に交代)。そう考えるとずいぶん経ってることを実感しますね。
札幌はエースストライカーのジェイがメンバー外。調べた限りではケガというわけでもなさそうなので、連戦に備えたターンオーバーなんでしょうか。深井一希も引き続き欠場で、実のところセンターラインの主軸を欠いている状態なのですが、今の札幌にはあまり関係なさそうでした。
強気にラインを上げてコンパクトな陣形を取ってきた名古屋に対しては、徹底的に裏を狙ってチャンスを量産しましたが、湘南はその名古屋戦を研究したのか、ある程度引いて、5バック気味の布陣でサイドも含めた裏のスペースを消す作戦で臨んできました。
ならばと今度は中盤に空いたスペースに縦パスをどんどん入れてチャンスを量産、湘南ゴールを脅かします。中盤のスペースを使われるとなると相手はそこを埋めてくるわけですが、今度はそうして空いた別のスペースを使う札幌。何だこれ。なんなんだこれ。いつからこんな柔軟なチームになったんだ。
後ろでボールをキープできるようになったことや、戦術の共通理解が進んで判断やプレイに余裕ができたことなどが理由かと思いますが、正直これが去年と同じチームとは思えない(後ろのメンツは去年とほとんど変わってない)。ミシャとはいったい何おじさんなのか。確実に言えるのは、おじさん。おじさんということだけ。その他の情報はプロフィールを見てください。
中でも駒井の攻守にわたる貢献度が半端なく、浦和レッズにお金と氷下魚を積んで完全移籍を確約させたいほどの活躍です。ちょっと気になるのが、三好と駒井の使いたいスペースが被ることが割と多いことなんですよね。うまいこと連携できてるシーンも少なくないので、まぁ付き合いたてのカップルみたいな感じで、時間が解決してくれるようにも思いますが。薄い本が捗るな。
とはいえ、予想外だったのはアンドレバイアを中心とした湘南の集中力の高さ。これだけ攻め続けてれば点を取るのは時間の問題かと思いましたが、札幌のフィニッシュ精度が低い…というのもなくはないのでしょうけど、枠内シュートも13本あったのですから、やっぱり湘南の身体をはった守備も大きかったのだと思います。
いずれにしても、どうしてもゴールを奪うことができない札幌。交代で入ったヘイスのシュートがDFに当たってコースが変わり、GKも見守るしかなかった状況でゴールポストに嫌われた時は引き分けも覚悟はしましたが、もう試合も終わろうかというアディショナルタイム。
アディショナルタイムの湘南サポーターの表情
もちろん我々は空気は読めません。今季の札幌はミシャの「押してもダメなら引いてみる」を身につけた上で、それでもダメな時、昨年培った最後の手段「とりあえず殴る」が残されています。具体的には福森頼みのクソサッカーという最高の財産なんですけど、その福森からのロングボールをアンドレ・バイアがクリアし損ね、そのボールを競った兵藤のヘディングが都倉の前へ。これまで狙い澄ましたように枠を外したりGKに当て続けたとっくんが、反転しながら左足を振り抜いたシュートがゴール右隅に決まります。
チームとサポーターの思いを乗せた、その瞬間スローモーションになったかのような劇的な決勝点に、ベンチメンバーを含む全員が殊勲のストライカーを祝福。もちろん、一連のプレイにはほぼ絡んでいないオレたちの進藤さんも、なぜか自分のおかげのようなどや顔で祝福していました。
ホームゲームでは昇格組と3連戦だったので、ある意味「勝ちはノルマ」とも言えるわけですが、去年は残留争いのライバルであった(実際に降格した)甲府や新潟などにホームで勝てなかったことを考えると、そういう試合できっちり勝ちをゲットできたのは、実力がついた証ということなのでしょう。この勝利で札幌はなんと6位に浮上。
そしてまた、次の試合が始まるのです─。