株式会社ブランド総合研究所の実施する「都道府県別魅力度ランキング」では、調査の始まった2009年から9年連続1位と圧倒的な人気を誇る北海道。コンサドーレはそんな北海道をホームタウンに持ちますが、その一方で地理的・気候的なハンデが大きいのもまた事実。冬の間は地元で練習できないことや、アウェイ戦での長距離移動などはその最たるものですが、中でも「近場にJチームがない」というのも地味に大きなハンデであります。
具体的に言えば、リーグ戦に出場しないメンバーのために練習試合を組もうにも、ホネのある相手がいないということです。なのでほぼ毎回地元の大学生とのマッチメイクとなるわけですが、サブメンバーといえどさすがに大学生相手では力が違いすぎます。
まぁそうは言いつつその大学生にサクッと負けることも珍しくないのですが、同等以上の相手に力試しをやろうとすれば、大がかりな遠征を伴ってしまうのが悩みどころでした。
Jリーグでも「サテライトリーグ」という、サブメンバーのためのリーグ戦を行っていましたが、チームにかかる財政面やスケジュール面での負担が大きいため、J2クラブの参加は任意ながらも、事実上参加できない大会でした。そのため、サテライトリーグに代わる存在として地域で独自に「北海道スーパーリーグ」という大会を行ったことがありますが、こちらもうまく行かなかったようで、2年ほどで終了しています。
そのサテライトリーグも2009年をもっていったん中止され、2016年に任意参加の形式で再開されましたが、2016年は9チーム、2017年は5チームに減り、いずれも遠隔地のクラブは参加していません。きっと遠隔地のクラブが入ると参加クラブに余計な遠征費負担を強いてしまうので、参加を見合わせたんでしょうかね。はー忖度忖度。
その一方で資金力に恵まれているクラブはU-23チームを立ち上げてJ3に参加しており、格差は広がるばかり。格差社会の波はこんなところにも。
そんな中でJリーグが打ち出したのが、「Jリーグ育成マッチデー」。希望クラブのみの任意参加というのは変わりませんが、今までと大きく違うのは、
・競技成績による順位決定は行わず、ポイントルールにて順位決定を行う
・順位により「育成奨励金」をJリーグより支払う
・ホーム&アウェイの原則なし(アウェイのみでも参加可能)
というレギュレーションとなっていること。そしてこのポイントルール、詳細はリンク先をご覧いただきたいと思いますが、「アウェイ遠征ポイント」というのがあるのが文字通りポイントですかね。アウェイに行けば行くほどポイントがたまるという仕組み。
今年の参加チームは北海道コンサドーレ札幌、横浜FC、ガイナーレ鳥取、ファジアーノ岡山、サンフレッチェ広島、レノファ山口FCという顔ぶれなので、事実上「コンサドーレくんの相手してあげてリーグ」という趣を感じます。
まぁ1位になっても賞金が400万なので、正直北海道からだと1~2回遠征しただけで吹っ飛ぶくらいの金額なような気がしますが、何もないよりはましですし、それも含めたメリットがあるからこその参加なのでしょう。いいチャンスだと思いますので、若手は充分に生かして欲しいですね。